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突撃インタビュー
I LOVE LAS VEGAS ! 第21回 

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        「自分の力を、他人を、世界を。。。 
                                 まずは何事も信じてみる!」

 
                                               Psychologist
                                        桜木彩子さん 兵庫県出身 


「I Love Las Vegas 第21回」は、Psychologist として活躍されている桜木彩子先生にお話を伺いました。


ラスベガスにはいつ頃からいらっしゃるのですか?
2年ほど前からです。アメリカには日本と行ったり来たりですが延べにして13年ぐらいになります。

どういうきっかけでアメリカにいらしたんですか?
高校の時に1年間インディアナ州の高校に10ヶ月ほど留学してました。 一旦日本に帰って短大卒業後、JICA(独 立行政法人 国際協力機構)で活動したかったんですけど、最終面接で落ちたので留学することにしたんです。 インディアナ州立大学で心理学を勉強しまし た。そこでは本来ならば4年勉強しなくてはいけないところ、2年で済ませました。 お金がなかったのでとにかく何とかしてもらおうと各学部のディーン、学 部長やいろんな人に話に行って交渉したりテストを受けたりして、日本のクレジットを認めてもらい、2年で済ませることができました。

ラッキーというか、すごいですね。
とにかく、お金が足りなかったので必死でした。
その後、CSOPPというシカゴにある大学院で5年ほど勉強して、卒業後日本でちょっと仕事してみたりしたんですけど、結婚を機にラスベガスに来ました。 その後国家試験と州試験に合格し、現在はLicensed Psychologistとして働いています。

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日本でもPsychologistをしていらっしゃったんですか?
いえ、アメリカで博士号を取って日本に帰ったんですけれど、日本ではソーシャルワーカーとしてアルコール依存症の病院で勤務しました。でもせっかく取得した学位だったので、やはりアメリカでそれを役立てようと思ったんです。 

心理学って難しいっていわれますが、それを勉強なさるなんてすごい! それも英語で・・・・。 
統計学でガクっと生徒が減りますね。 数学が弱いととても難しいので。 あと読まなきゃならない本がたくさんあって。。。 とにかくたくさん本を読みました。

なぜ心理学を専攻されたんですか?
子 供のころから人はどうしてそういうことをするんだろう?と疑問を持ったり、人間の内面に興味があって人をじーっとみるような子供だったんですよ。 教職免 許の研修で中学校に行ったことがあるのですが、教えるという行為よりもいじめている子供たちと話すことにやりがいを見出して・・・ その頃は、日本でス クールサイコロジストという部署を設置したらどうかという動きが始まったころでして、そいういう職業もいいかもなと。 でもあまりいい学校がなくて、きち んとシステム化されていなかったんですよ。 

Psychologistとして実際活躍されていかがですか? ましてやアメリカ人の患者さんばかりだそうですけれど・・・
私は日本人としての部分を持っていることはPsychologistとしては得だと思います。 

それはまたどうして?
日本人に限りませんが、2つ以上のカルチャーを持っているというか知っていると、いろんな考え方で患者さんにアプローチができると思うんです。 Psychologistはどれだけの多面性、柔軟性を持っているかが大切だし強いと思います。 どちらの良さも悪さも分かっているし、いろんな価値観、いろんな面から、物事を判断できるんですよね。 他の国で育って知っていないとその強みはないと思います。

患者さんの相談に乗ったりお話を聞くことをやはり「治療」っていうんですか?
基本的には治療ですが、相談ともカウンセリングとも取れますよね。 症状によって違いますね。 基本的に診断名がつかないと保険が利かないんですよ。

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アメリカと日本の心理学の治療の方法を比べてみて違いはありますか?
治療形態や、心理学に対する社会的な仕組みはアメリカの方が10年ほど先に進んでいると思います。 こちらはPsychologistに診てもらうのに、大概の場合、保険が使え、システムが確立しているので治療しやすいですね。 日本は保険は効きませんから。 それと、日本の場合は薬を処方する傾向にあるんです。 確かに薬が必要な場合はあるのですが・・・ 例えば重度のうつ病であったり、ADHDだっ たり、不安症だったり。 ただ軽度から中度のうつ病の場合、思考回路はそのままなので、根本的な解決にはならないと思います。 一方、アメリカでは、例え ばうつ病の場合、殆どの場合、思考の仕方を変えるような訓練をします。 抗うつ剤とか精神安定剤だけの治療はあまり見られません。 それにしても、最近は 特に日本では昔に比べて精神的に病んでいる人が増えたような気がします。 

どのような患者さんが受診しに来るんですか?
うつ病、不安障害、トラウマ、摂食障害、子供の問題行動などです。 
後は知能検査、心理検査も行っています。

子供の患者さんもいらっしゃるんですか?
子供の方が多いですね。 虐待を受けた子供やトラウマを持っている子供たちです。
大体5歳~18歳ぐらいまで。 8歳から10歳ぐらいまでの子供はプレイセラピーといって遊びの中で治療します。 起こったことが遊びの中で出てくるのでそれを認めてあげて表現の仕方を変えたりというなかでプロセスを促していきます。

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こういう治療というのはどれぐらいの期間が必要なんですか?
もちろん個人差はありますが、大体、週一回45分のセッションで3ヶ月ぐらいの治療です。

それで治るんですか?
完 治させるということではないでしょうね。 記憶を取り去ることはできないので・・・ でもそれをコントロールできるようにはなります。 マネージして生き ていけるように。 セラピーしている間だけ良くなってもダメなわけで、一人で生きていく上でコントロールできるように促していくのが私の仕事なんです。

よくテレビドラマなどで催眠療法をやったり・・・というのを見ますが、桜木先生も催眠療法をなさったりするんですか?
私は催眠療法はやりません。 特に理由はないですが、自分のスタイルじゃないと言うか。。。

ところで、ラスベガスはお好きですか?
好きですよ。 仕事的には・・・  お蔭様で仕事は充実しているので、やりがいがあります。

それはラスベガスは心が病んでいる人が多いということですかね?
病 んでいるというか、ラスベガスはトランジットの町なのでずっと住んでる人よりもちょっとの間住んでまた他の町へ移り住む人が多いし、そうなると、核家族、 というか家族の単位が小さかったりしますよね。 シングルペアレントの家庭も多いですし。 だからうまく人間付き合いができないと、孤立してしまう人が多 いと思うんです。 また、この町は貧富の差が激しかったりするので、色々な問題を抱えている人が比較的多いのではないかと思います。

では、嫌いなところは?
緑と水、雨、雪が恋しいです。 結構、雨が好きなので。 あと友達があまりいないのもちょっと嫌かな~。

ラスベガスでお好きな場所はどこですか?
PalmsにあるNoveというイタリアンレストランが好きです。 とても落ち着ける場所です。 一人でバーカウンターに座ってバーテンさんと話しながら、一人の時間を満喫したりできるんですよ。

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アメリカにいらして苦労なさったことはありますか?

お金には苦労しました。 常にどうやって学費や生活費を捻出するか心配していました。 でもその反面、良い人たちに恵まれましたけど。

桜木先生がモットーとなさっていることは何ですか?
何に対しても「信じる!」ことです。 自分の力、他人のこと、世界とか。。。 疑うに値する確かな根拠を見つけるまで信じることにしています。 人の本当のところの「意図」というものをまずは疑わず対応するようにしています。

それは時として難しいこともありませんか?
確かにそうかもしれませんが、一応自分では信じることを心がけています。

最後に桜木先生の夢をおしえてください。
一応、Psychologistになるのが夢だったのでそれは叶いました。 もっと良いPsychologistになりたいとは思っていますけど。 それと、いずれ母をこっちに呼び寄せて一緒に暮らしたいです。

Psychologistになりたい!という夢を実現されて、それもアメリカで、英語で患者さんを治療なさっている桜木先生。 すごいですね。 尊敬しちゃいます。 個人的にはPsychologistっ てもっと堅物(!?)とか変人(!?)なイメージがあったのですが、実際お会いしてみると普通に可愛らしい女性でした。 そして、お話してみるととても聞 き上手というか・・・(こちらがインタビューするはずが結構自分の身の上話を語ってきてしまった・・・汗) なるほど、こうやって患者さんをリラックスさ せて話を聞いてあげるんだなというのが、少し分かったような気がしました。 いつかお母様と一緒に住めるようになると良いですね。 これからも心に闇を抱 えた患者さんの心強いサポーターとして活躍して欲しいと思います。

Ayako Sakuragi, Psy.D.
8540 S. Eastern Ave. Suite 220Las Vegas, NV 89123

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