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★バイリンガル教育★
夏の体験入学 ③
やっとラスベガスでも涼しさをかんじられる時期になりましたね。。。と、呑気に言っている間に急に寒くなり、私はいつも体調を崩してしまうので、皆さんも風邪などひかれませんように。
さて、夏の体験入学③とタイトルをつけましたが、コラムを書くのを怠けていたので、もう既に11月に入ってしまいました。お恥ずかしい。まぁ、気を取り直して、今回の夏の日本帰国の間に私が感じたことをもう少し書いてみたいと思います。
私が一番強く感じたこと、それは「海外で生活し、日本語を勉強している子供達のその努力が、これからもっと日本で活かされるのではないか。」ということでした。私自身、自分の子供に日本語を学ばせている理由は、大きく二つあります。
第一に、「日本の家族とコミュニケーションがとれる事。」第二に「アメリカで生活する子供達のアイデンティティーを確立するうえで、日本語を勉強する事は重要だと私が信じているから。」でした。将来それをどう活かすかは、子供次第だと。
しかし、アメリカ、日本でも起きている経済不況の中、アメリカで生活をしながら日本語を勉強していることが、将来、子供達が就職する際に、活かされるともっと良いなと考え始めた今。今回日本に帰ってみて、もしかしたらその夢が現実になるのでは、と思わせてくれるようなニュースが、日本で聞かれました。
日本のグローバル化を勧めるにあたり、企業が欲している人材は、単に英語を身につけているだけではなく、英語が出来るのは当たり前、海外で生活し、その国の文化を理解し、その国の人と対等に話が出来る人だということです。勿論、日本語が理解できる事が大きなプラスになります。(どのくらいの日本語力を要求されるかも、大きな課題になりますが・・・・。)世の中そんなに甘くないのは、英語は単に手段であって、武器にはなりません。何か得意なスキルを要求されるようです。
勿論以前から、そのような優秀な人材は求められていたと思いますが、今までは、その門は主に帰国子女対象だったように感じます。それが、現在ではもっと多くの優秀な留学生を受け入れる大学、企業が多くなった事です。現に、某有名大学が、4月入学から9月入学の導入を検討中だとか。また、英語で授業を受けることもできるそうです。勿論、色々な問題点はあるようです。きちんと英語で教鞭がとれる教員が少ない事、また就職が決まっても、入社が4月になり、卒業と入社までの時期のずれが起ってしまう事など。
しかし重要な事は、大学や企業が人材の受け入れ態勢を大きく変えようとしていることです。実際に動き出しているということです。これから、処々の問題点が改善される事を期待しています。
***
興味深いもう一つのお話し。
知り合いのご子息は、生まれも育ちもアメリカ。帰国子女ではないのですが、大学は日本の大学に入学し、同大学の大学院を卒業。それも超有名な、入学がとて~も難しい某一流大学に。語学に関しては、セミリンガルでもない、りっぱなバイリンガルでした。その彼の日本での活躍はチラホラ聞こえてきていたのですが、彼が行っている活動の中で、アメリカの仲間(日本人ばかりではありません。ハーフのお子さんもです。)を集め、自分達の特技を活かして社会に貢献する活動を行ってるのです。残念ながら彼の許可をとっていないので、詳しい事はお知らせする事は出来ないのですが、そんなつながりもあるのだなぁ、と嬉しくなるお話しでした。
最後に、勘違いをしていただきたくはないのですが、生活の基盤がアメリカにある子供達が日本で就職すればよい、と言っているのではありません。あくまでも、日本語を学習している事がきっかけで、子供達の活躍の場が、人とのつながりが、もっと広がる事を期待しているのです。
私も二人の子供の母親です。子供の将来の事は、他の親御さんと同じ様に、不安に感じています。
その子供達を支えている親御さんたちの苦労もすごくよく分かります。それで、今回は希望的観測で、お話をしてしまいましたが、一緒にワクワクしていただけましたでしょうか?
11/2/11
夏の体験入学 ②
このたび東北地方太平洋沖地震におきまして、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けられた皆様、そのご家族の方々に、心よりお見舞い申し上げます。 皆様の安全と、一刻も早い復旧を心からお祈り申し上げます。
皆さん、ラスベガスも暑い日が続いていますね。 6月の一ヶ月間を日本にいた私。 ただでさえ梅雨の時期で雨の多い中、九州の実家では、今年は更に雨の日が多かったように思います。 あまり外出はできませんでしたが、それでも、今年も無事、怪我もせず、学校を嫌がるわけでもなく、長男(三年生)も次男(一年生)も体験入学を終えてくれました。 今回はその話しをします。
5月中にアメリカから、登校する予定の学校の教頭先生とお話しをさせて頂き、体験入学希望の旨を連絡、実家に着き次第学校に向かい、書類を書き込みました。 その際に教頭先生に、長男が、「お兄ちゃんは、給食って何だか覚えてる?」と聞かれ、毎日アメリカの学校にお弁当を持っていくせいか、長男は「学校で食べるお弁当。」と答え、「う~ん、ちょっと違うな~。」と給食の説明から始まった今年の体験入学でした。
私は早速、必要な物をリストアップし、買い物へ。 去年の長男の上靴を次男にまわし、長男用の上靴を靴屋さんで購入。名札も用意しました。 次男用の上靴入れ、給食時用のテーブルクロスは、去年同様おばあちゃんの手作りで、購入の必要はありませんでした。 感謝です。 ノート等も購入したのですが、担任の先生にマスの数などを聞いてからの購入の方が良かったようです。 使えなかったノートもありました。
さぁ、いよいよ初日、月曜日の朝。 嬉しい事に、去年長男の担任をしてくださった先生が、長男を見つけ、声をかけてくれました。 そこで、長男の緊張が一機にほぐれ、顔には笑顔が。校長室に通され、それぞれの担任の先生とのご対面。 その後それぞれのクラスに行き、今度はクラスメートとのご対面。 今回私が一番心配したのは、日本の学校に初めて通う次男。 それでも担任の先生の助けをかりながら、何とか自己紹介ができました。 あ~見ている私も緊張しましたよ。 本当に。 こんな風に始った子供たちの体験入学。 素晴らしい先生方と、優しいクラスメート達にめぐまれた、二人。 ほとんど毎日給食も御代わりをして、充分に日本での体験入学を楽しんだようでした。
最後に、次男の担任のK先生(教師歴ン十年、かなりのベテラン先生)に、教育に関するインタビューをさせて頂いたので、その興味深いお話しについて書きます。
日本語というより、学習全般において何が大事なのか、親として何を重点において毎日子供と接すれば良いのか?という質問に対して、やはり一番大切なのは基礎。 年齢に合わせた、当然知っておくべき言葉(国語に関するものだけでなく)をしっかりと身につけているか。 しかし言葉とは日常の生活の中で親が子に語りかけ、教えながら自然と身についていくもの。 ある日先生が、「夏至」って知ってますか?と児童に尋ねると、難しいそうな言葉なのに、「あっ、それ家で聞いた事がある!!」と答える子もいるとか。 難しい言葉を知っていることがすごい事ではなく、家族の会話が多いことが伺えますよね。 また、小学生の間は「リビング学習」が良いという事が最近日本では言われていることも教えていただきました。
アメリカに戻って来てから、Yutubeで「情熱大陸」という番組の2011年5月8日放送に、教育評論家 尾木直樹さんが出演していました。 その中でもリビング学習の事について語られていたのですが、東京大学の学生の約5割の生徒がリビング学習をしていたというデーターがあるらしいのです。 つまり、お母さんがいる台所が子供にとっては、一番安心する場所で、集中力が高まるということでした。 また、K先生とのインタビューの内容に戻りますが、K先生は「子供が分からない。」と来たら、「調べなさい。」はダメだということでした。 やはり傍について、一緒に調べてあげることが大事のようです。 また、これはかなり私には新鮮な情報だったのですが、“読み聞かせ”は何歳になっても良い、との事。 例え自分で本が読めるようになっても、子供が「本読んで~。」と来たら、どんどん読んであげて下さい、と言われました。
次回も、この続きを書いていきたいと思いますので、ここで終わりじゃないですよ~!!。
7-23-11
夏の体験入学 ①
まずは、このたび東北地方太平洋沖地震におきまして、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けられた皆様、そのご家族の方々に、心よりお見舞い申し上げます。 皆様の安全と、一刻も早い復旧を心からお祈り申し上げます。
今回は、長い夏休みを前にして、日本の公立学校での体験入学について書きたいと思います。
日本の学校で体験入学を希望する際は、住民票を戻し、その住民票の住所をもとにして決められた学校の教頭先生に連絡を取られることを勧めます。 私の体験では、最初に地元の市の教育課に問い合わせをしたのですが、担当の方に「通う学校に連絡をするように。」と言われ、その後、教頭先生とお話しをした所、「市への手続きは全て学校がします。」ということだったので、実際に“市の教育課に出向いて、書類を書く。”ということはありませんでした。
そして、学校に通い始める数日前に学校に行き、入学手続きをしました。
他のお母様方からの情報も似たようなものでした。(地域によって違いがあるでしょうが。)
ここからは、主に私と息子の経験話になります。 初めての体験入学は長男が4歳の時、友人の子供が通っていた幼保育園。だから、遅くまで子供をあずかってくれまいした。 とにかく日本語習得のために、と朝8時半から5時まであずけたのですが、最初の頃は楽しく通っていたのですが、3週間目になると、だんだん本性を表し、はしゃぎ過ぎて先生に注意されるようになり、最後の方では行きたがらなくなり、何とかおだてて通わせた事を覚えています。
しかし、長くあずけた割には期待したほど日本語は上達せず、むしろ、私の両親と過ごしていた方が、リラックスしてよく日本語が出ていたので、翌年からは、幼稚園にはあずけずに、図書館と児童館によく連れて行きました。 今、思い直すと、新しい環境の中で長時間緊張の連続で、日本語も上手く出ず、先生にも注意され、日本語習得どころではなかったのでしょう。 親としても反省、反省の苦い思い出です。
これは、あくまでも私の体験であり、私の生徒さんの中には、日本の幼稚園で、本当にアメリカから来たの?というぐらいに、幼稚園での体験入学を満喫したお子さんもいらっしゃいますよ。
そして、去年初めての小学校での体験入学。 一番大変だった事は、短い体験入学とはいえ、購入すべき物が多く、少し大変でした。 まずは教科書。 私の場合は、「学校に在庫がない。」ということで、全ての教科ではないのですが、本屋さんで教科書を何冊か購入しました。(意外に安かったので、驚きました。)「学校が、貸してくれた。」という方もいました。
そして、給食時に使うテーブルマット、体育服+ゼッケン、水着+水着用ゼッケン+水泳帽、上履き+上履き入れ等々、勿論体験授業を受ける日数や時期によって、そろえる物も違ってくるでしょう。 また、学校側も「何でも良いですよ。」ということだったのですが、私の場合は約3週間の体験だったので、やはり他のお子さんとあまりにも違う、というのでは少し子供がかわいそうだと思っていたら、幸運にも実家の母が全て手作りで、手さげ袋、給食時に使うテーブルマット、上履き入れ等を夜な夜な作ってくれたので、子供は悲しい想いをせずに済み、母に感謝、感謝でした。
しかし、ランドセルだけは我慢してもらい、アメリカから持参したバックパックを使いました。 でもやはり、我が家の事情を知らない児童から、「ね~、どうしてランドセルじゃないの?」と聞かれ、息子は少しムッとして、「アメリカから来てるからだよ!」とハッキリ言っておりました。いじけずに、そう言えた息子を頼もしく感じました。ランドセルに関しては、私の知り合いは、Yahooのオークションで早め(やはりランドセルが一番売れる時期)に安く購入された方もいましたよ。
小学校での初体験入学。 親も子も戸惑うことが多かったのですが、とても良い先生に恵まれ、28名の優しいクラスメートにも出会い、登下校時には他のクラスのお子さんともお友達になり、お勉強もなんとか頑張り、充実した夏休みを過ごせたように思います。 私自身も、何度かクラスを見学させていただき、日本の先生の細やかな指導を拝見し、多くの事を勉強させて頂きました。 さぁ~今年は、長男が3年生、次男が1年生での体験入学、怪我もせずに無事終わることができるか少し心配ですが、体験入学をする、しないにかかわらず、皆さん、この長い夏休みも、子供の成長に一喜一憂しましょうね。
5-18-11
親の勘違い?!
このコラムの初回にバイリンガル教育において、
“親のイライラをと怒りを少しでも和らげることが大事”
と書きましたが、この親御さんの“イライラや怒り”というのは、どこから来るものなのか、というところを今回は書いてみたいと思います。
私が親御さんとお話しをして、そして実際に自分で子育てをしながら強く感じるのは、親のイライラや怒りは、親御さんの「大きな勘違い」からくるものではないかと感じます。 日本語が既に身についた親にとっては、多くのことが知っていて当然の事。 だから子供が知らないことや、日本語の問題が解けないことは、親は「知っていて当たり前なのに!」「こんな事も知らなかったの?」「これくらいも分からないの?」とすぐ感情的になってしまう事が、イライラや怒りにつながっているのです。
***
例えば、花の名前一つにとっても、チューリップの絵を見せて、「この花の名前はなあに?」と親が質問する「子供は知らない。」と平気な顔をして答える。 親は「え~あなたこんな言葉も知らないの?」と我が子ながらに、また我が子であるが故に腹がたつと同時に(こんな事も知らないなんて、日本語大丈夫かしら?)と心配になる、その親の腹立ちや不安がイライラや怒りをうむ。
でも考えても見て下さい。 例え、以前チューリップという単語を親が教えたとしても、普段あまり日本語でその単語を聞かなければ使わなければ、子供は言葉を忘れてしまいます。 或いは、今までに自分の子供にもしその単語を日本語で教えていなければ、その子供はその単語を知るよしも無いのです。 語学習得の難しいところは、全ての単語、例えそれが、当然知っておいてもらいたい単語でも、親がどんなに頑張っても全てをカバーする事はかなり困難だということです。
ですから、そこで腹を立てずに、(ここからが、スタート!!)と思い直し、また新たにその単語について話をしてあげれば良いと思います。 2011年、新たな年を迎え、日本語教育を頑張っていっらしゃる皆さん、今年も試行錯誤しながら一緒に頑張りましょう。
1-17-11
話し言葉(会話力)②
会話の中で新しく習得した言葉が正しく使われるには、その言葉の意味を国語の問題集の中で理解しただけでは、なかなか出てきません。 私の生徒さんの中にも、授業の中である言葉の意味を聞くと、正しく答える事が出来るのですが、その言葉を会話の中で考えずに自然に使っているかというと残念ながらそうではありません。 やはり大人や友達の会話、テレビの中の会話、物語の中でのセリフの中で、その言葉を聞き、目にする機会(家庭内外)を増やす事で、一層その言葉に対する理解が深まり、会話の中に新しい言葉を取り入れる事が出来るようになるのです。 付け加えて、日本語のテレビ番組や映画(バイリンガルの専門書では、テレビ、映画、マンガも日本語に触れる一つの手段としてみなされているので、テレビ・マンガ反対派の方、どうかご理解を。)をお子さんに見せる場合、お忙しいとは思いますが、少しの時間でも良いので、是非親御さんも一緒に観て、楽しんでください。 そして、車の中などの何気ない会話の中にその観たテレビの内容について話をしてみて下さい。 子供は親が自分の好きなものに興味をもってくれるのをとても喜びます。 お子さんの好きなものなら何でも良いのです。 是非お子さんの好きなもの(事)を知って下さい。 そしてその事を日本語でいっぱい質問してあげてください。 会話が弾むこと間違いなし!!
今までの話しで、「アメリカで生活していくのに、そんなに日本語ばかりに時間と労力をかける事は出来ない。」と思われる親御さんもいるでしょう。 しかし、考えてみてください。 お子さんが小学校に上がれば、6~7時間は英語漬けになります。 当たり前ですが、現地校では、英語を聞き、それを英語で理解し、英語で考え答えを出す、という作業を週に5日間しているわけですから、学年が上がるにつれ、英語の力はその年齢の知的レベルに合ったものが、身についてくるでしょう。家庭でのある一定の時間を日本語漬けにしても、あまり現地校に影響はないと思います。
『アメリカで育つ日本の子供たち』という書物の中で、「継承語としての日本語の会話力は、支援が無い場合、年齢を重ねるにしたがい弱くなり、会話力が弱くなると学習言語としての日本語力も育たなくなります。」加えて「日本語を第一言語として習得した子供でも、日本語支援が無い場合、小学校3年生までの間に確実に日本語能力が落ちる」と書かれています。 つまり、親御さんが家庭内外で日本語を聞く、話す機会を作り続けてあげないと、自然と日本語力は落ちていくのです。
確かに高学年になればなる程、現地校の宿題も増え、内容も難しいものになってきます。 スポーツや他の活動に参加すれば、親御さんとの時間も減ってくる事でしょう。 それ故、出来る限りチャンスを見計らって、ある一定の時間を日本語漬けにして欲しいと思います。 日本語を聞き、それを日本語で理解し、日本語で答える。 一日の中でその時間を作る習慣を早い時期から生活の中に定着させる事が大切だと、私自身の反省も含めて(私も子育て中!!)、感じています。
11-29-10
話し言葉(会話力)①
前回の内容で、少し「バイリンガル教育を進めていく上での親としての余裕のある覚悟」は出来ました
今回は、「話し言葉(会話力)」について。 前回、“子供が習得して欲しいレベルを決める。”という項目の中で、“簡単な日常会話が出来れば良い(日常会話のレベルも様々であるが・・・・。)”と書きましたが、この“日常会話のレベルを上げる。”というのは多くの親御さんが望んでいるいる事ですが、実はかなり難しいことなのです。
私の知り合いのお子さん(当時中学生)は、英語だけでなく、日本語も良くでき、敬語もきちんと使い分けることが出来ました。 私は「どうしたらそんな風になれるのですか。」と聞くと、そのお子さんのお母さんは、お子さんが日本語を話した際の言葉の間違いを、根気強く訂正したそうです。 その当時、私自身は子供がいませんでしたので、「なるほど!」と感心しただけでしたが、今自分自身子供を持ってみて、その大変さが身にしみます。 会話の流れが止まってしまいますし、訂正し、言い直しをさせる時間も取られます。 したがってこの作業は親御さんのかなりの根気が必要となり、また親御さんとお子さんとのコミュニケーションがよく取れていることも必要となります。 そうでなければ、子供も日本語を話すのが嫌になるでしょう。 しかしこの作業は、試してみる価値はあります。 訂正する頻度、場所はご家庭で調整が出来ると思います。
気を付けて頂きたいことは、日頃からお子さんに日本語を話すときは必ず日本語だけにする。 日本語のセンテンスの中に英語を混ぜてはいけません。 “子供が分からないだろうから”と日本語中に英語の単語を入れてはいけません。 勿論家庭の団欒の中で英語を話す機会もあるでしょう。 その際は、英語だけにして下さい。 日本語を話す時は、親御さんの頭も日本語モードに切り替えて下さい。 お子さんも同じ様に頭の中を切り替えようとするはずです。 以上の事に気をつけて、すぐに効果は出ませんが、これから数年後の結果を楽しみにされて、是非この「面倒な作業」を行ってみてください。 お子さんが新しい言葉をふと会話の中で使っているのを聞けば、喜び倍増、やる気も出てきますよ。
11-18-10
バイリンガル教育について
バイリンガル教育というと、「親が家庭で日本語で話しかけ、アメリカの学校に通っていればバイリンガルなれる」と思っていらっしゃる親御さんも多いかと思います。 特に小さいお子さんをお持ちの方はそうではないでしょうか。 残念ながら決してそうではありませんし、専門家に言わせると、二つの言語を母国語のように高いレベルで使い分けている「バイリンガル」というのは、本当にまれだそうです。
まず、バイリンガルにお子さんを育てるには、親子共々の並々ならぬ努力が必要になります。 毎日のまさに積み重ねが重要になってきます。 ところが一概に努力だけで親が理想とするバイリンガルに育つかというと、そうでもありません。 それはお子さんによって、言語に対する順応性が違うからです。 授業をしていて、「この子は言葉に関してはすぐに頭に入るが、数に関しては時間をかける必要があるな」と感じることがあります。
また、お子さんの性格によっても言語習得の速度が違います。 やはりおしゃべりが好きな子、小さい頃から大人の話す事を真似するのが好きな子、こういった性格のお子さんは会話が上手になり、読み書きにもそれが大いに影響を与えます。 勿論日本語にあまり興味が無いお子さんだって、親の努力によって日本語能力をつけていきますが、習得速度に多少の違いはあるかと思います。 *習得速度に違いがあっても、それは最終的な日本語能力とは関係ないと思います。
また、日本語環境の違い(日本語を話す人と一日に過ごす時間の割合等)が大きく日本語習得に影響する事はいうまでもありません。
それでは、バイリンガル教育をしていく上で何を気をつければいいのでしょう。 未熟ながら、今までの教師としての経験と、読んできた教育書に書かれた内容とを照らし合わせた上での考えを少し書かせて頂きます。まずバイリンガル教育を始めるにあたり、
①日本語教育は山あり谷ありだという事を認識し、困難な時は、細く長く続けていく事が大切だということを心に刻む。
決して諦めない。二ヶ国語を学習しているわが子をスゴイと思う。
またその環境を整えている、自分も偉いと思う。(本当に大変ですものね。)
②最初に親が子供が習得して欲しい日本語のレベルを考えてみる。
(目標が定まり、無駄な不安やイライラがなくなるかも。)
*簡単な日常会話が出来れば良い。(日常会話のレベルも様々であるが・・・。)
*小学校6年生までの読み書きは習得して欲しい。
*中学校3年生までの読み書きは習得して欲しい。 などなど。
要は子供に日本語を学習させるにあたって避けられない親のイライラと怒りを、簡単ではありませんが、
少しでも和らげる事が大切だと思います。
11-2-10
日本語の児童教室
小川美栄子
[email protected]
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